ジャスミン茶に恋心

Peet’sの第一号店(カリフォルニア州バークレー)via Wikimedia Commons

LAに住む娘が7月から「Peet’s Coffee & Tea」でバイトを始めた。日本では、馴染みの薄いコーヒーショップだが、アメリカでは、スターバックスより歴史が長い老舗のコーヒーチェーンとして知られている。オランダ人のコーヒー焙煎の専門家、アルフレッド・ピートがヨーロッパ式の焙煎コーヒーを提供する店を1966年、カリフォルニア州のバークレーに開いたのが始まり。スターバックスの創始者の3人が、ピーツから直接焙煎の方法を伝授してもらったことも知られている。カリフォルニアに主に支店を展開しており、その妥協を許さないコーヒーの味から長年のファンも多く、そのファンをPeetnik(ピートニック)と呼ぶらしい。

アメリカでは、昨今お茶が静かなブームとなり、ここ20年でお茶(紅茶、緑茶、ハーブ茶など)の国内消費が4倍になった。そんなブームに乗るためにか、Peet’s Coffee & Teaは、同じくカリフォルニアの高級なお茶を取り扱う「Mighty Leaf」社を2014年8月に買収。店でこのブランドのお茶が飲めるだけではなく、店内で茶の葉を購入することもできる。

一ヶ月に一回、従業員は、自分の好きなコーヒーやお茶を持って帰ることができるので、娘がサンディエゴに里帰りの際、お土産にお茶を持ってきてくれるようになった。「どのお茶を推薦する?」と聞いたら、チャイティーかジャスミン茶というので、両方もらってみた。コーヒー断ちを2007年にして以来、お茶には結構こだわってきた方だと思う。高価なエスプレッソの機械を3台ダメにしたぐらいコーヒーが好きだったから、そのコーヒーの満足感をお茶で再現するには、かなりの努力が必要だったからだ。お茶は、まず美味しい水から。蒸留水を自分で作って、オーガニックの煎茶やほうじ茶、番茶、紅茶、ハーブ茶をそれぞれの温度と浸出時間をしっかり守って入れるぐらいこだわっている。このJasmine Fancyは、Peet’sで人気のお茶だけあって、やっぱり美味しいかった。中華料理屋や飲茶で出てくるジャスミン茶は、スモーキーな後味が残るようだったのに、これは香りも味もとてもピュアで、高級感まで与えてくれる。それでついつい何杯も飲んでしまう。

jasminジャスミンは、お花も好きだ。引っ越しはしても、庭には必ずジャスミンを植える。お茶になるジャスミンは、マツリカ(茉莉花)、あるいは、アラビアジャスミンだそうだ。気を静める効果もある。花弁を緑茶、白茶、ウーロン茶などと混ぜて作るらしい。

Jasmine Fancyが飲みたくて、毎朝が楽しみになった。お茶に小さな幸せをもらった。ありがたい。

コメントを残す